FIA-F4菅生大会第8戦決勝レポート

小出峻がポール・トゥ・ウインで初優勝!
木村、伊東が表彰台、IND-Cは鳥羽が3勝目

 SUPER GTの公式練習中の赤旗中断のため、20分ディレイして午後0時35分にフォーメーションラップがスタートしたFIA-F4選手権第8戦決勝。グリッドへの試走中にエンジン不調を訴えた岩澤優吾がピットスタートとなったほか、フォーメーションラップを終えたグリッド上で新原光太郎がクラッチトラブルに見舞われてピットへ押し戻されることとなりスタートディレイ。フォーメーションラップがやり直しとなったことで、この第8戦は1周減算されて16周30分間の戦いとなった。

 午後0時44分、迎えたスタートではポールポジションの小出峻が好スタートを決め、トップのまま1コーナーに入ったが、その背後では3番手スタートの木村偉織が2番グリッドの伊東黎明をかわして2番手に。さらに4番手の荒川麟の背後では、6番手スタートの野中誠太が5番グリッドの松澤亮佑を捕らえて5番手に浮上するなど、上位陣ではスタート直後に順位変動が起こった。

 オープニングラップは大きなアクシデントもなく終了。小出、木村、伊東、荒川、野中、松澤のトップ6に、元嶋成弥、太田格之進、奥住慈英、大滝拓也がトップ10というオーダーで2周目に突入したが、この第8戦中のベストラップによって第10戦のグリッドが決まることもあってラップタイムを意識してか、序盤から各車プッシュする展開となり、2周目に木村が1分25秒267のファステストを刻むと、3周目には小出が1分24秒577で更新。続く4周目には木村が1分24秒569で逆転、さらに5周目には1分24秒349にタイムを伸ばすことに。

 こうしたラップタイムの攻防は続くものの、トップ3は僅差で周回を重ねながらも膠着した状態が続き、徐々に4番手の荒川以降とのギャップが拡大。4番手以降の荒川、野中、松澤も接戦を演じるも、こちらも膠着状態で順位変動は訪れない。
 この展開は終盤まで続き、13周目に大滝を捕らえた清水英志郎が10番手にポジションを上げた以外は、トップ10に順位変動はなし。

 結局行き詰まるような展開のまま、小出が逃げ切ってポール・トゥ・ウイン。ガッツポーズで初優勝を飾ることに。2位にはファステストを手にした木村が入り、いったんギャップが拡大も、最後追い詰めた伊東が3位表彰台に。4〜6位には荒川、野中、松澤が入った。

 一方、インディペンデントカップは終始激しい展開となった。ポールポジションからスタートの鳥羽豊がポジションキープに成功した一方、2番手スタートの齋藤真紀雄は5番手まで大きくポジションを下げ、オープニングラップは鳥羽に続いてHIROBON、佐藤セルゲイビッチ、DRAGONが齋藤の前に出る。
 しかし3周目の1〜2コーナーで他車と交錯したHIROBONがコースオフ、DRAGONの先行を許し3番手に後退。5周目に鳥羽とDRAGONの間にいた他クラスの車両が鳥羽をかわし、これでインディペンデントカップのトップ6がコンマ数秒差の数珠繋ぎに。

 鳥羽、DRAGON、HIROBON、佐藤、齋藤、仲尾恵史のトップに、その後近藤善嗣も続き、僅差の攻防が展開されたが、9周目にHIROBONがDRAGONを攻略して2位に返り咲き。また、10周目には齋藤が佐藤を捕らえて4番手にポジションを上げると、さらに12周目にはHIROBONをかわした齋藤が3番手となるが、その齋藤も14周目の2コーナー立ち上がりで痛恨のスピン、マシンを降りてしまう。

 結局鳥羽がそのまま逃げ切って3勝目をマーク。2位にDRAGON、3位にHIROBONが入り、4〜6位には仲尾、佐藤、近藤が入った。