FIA-F4 菅生大会第10戦決勝レポート

トップ浮上の小出峻が痛恨のミスでDSペナルティー
中村仁が嬉しい初優勝!IND-Cは鳥羽が念願の王者に

ガッツポーズで初のトップチェッカーを受けた中村仁

 大型の台風14号の日本への接近が伝えられる9月18日日曜、この菅生ではレースウィークでもっとも雲の少ない晴れ渡った空の下、午前9時から第10戦決勝が行われた。
 前日に組分けで行われた公式予選の2ndベストタイムにより決定したグリッドは、ポールシッターに中村仁、2番グリッドに小林利徠斗と、前日に初表彰台を獲得してみせた今季のルーキーが並び、2列目にシリーズを争う小出峻、三井優介、そして3列目に堀尾風允、荒川麟が続くという興味深い上位のオーダーとなった。

第10戦決勝のスタート。イン側の#36小林が、この後トップに

 午前9時04分、注目のスタート。ポールシッターの中村はまずまずの反応を見せて、イン側の小林を牽制するが、それ以上に良い飛び出しを決めた小林を抑えるには至らず、1〜2コーナーでイン側で並走した小林が、中村をかわして2コーナーでトップを奪う。また、その背後では同様に三井が小出のインを奪って3番手にポジションを上げ、荒川、堀尾がそれに続く形となるなど、スタート直後から上位陣のオーダーに大きな変動が起こる。

 ところがその直後、ハイポイントコーナーに差し掛かった後方集団で波乱が起き、4台の車両が絡んだアクシデントが発生してしまう。このため、オープニングラップにセーフティーカーが導入されることに。

 このセーフティーカーが入る前に、オープニングラップの馬の背で小出が三井を抜き返し3番手が入れ替わり、小林、中村、小出、三井、荒川、堀尾のトップ6に加え、岩澤優吾、藤原大輝、西村和真、鶴田哲平らが続く形でセーフティーカーランは続いたが、6周終了時、7周目からリスタート。ここで、うまく2番手中村のスリップを奪った小出はホームストレート上でオーバーテイクしポジションを上げるが、2番手となった小出の前を行くトップ小林は、タイヤのウォームアップが足りなかったか、この周の馬の背のブレーキングでタイヤをロックさせて痛恨のオーバーランを喫して大きくポジションダウンすることとなり、一気に小出が首位に躍り出た。

#7三井は2位フィニッシュもポイントランキング首位に返り咲く

 トップに立った小出は、この周に1分26秒049のベストラップをマークし、2番手中村を突き放しにかかる。中村以下もなんとか食い下がるが、8周目には既に1秒4のギャップを築くことに成功した小出は絶好の形でレース後半を迎えるが、なんと11周目にSCリスタート時のコントロールラインの手前で中村を抜いてしまっていたため、小出にドライブスルーペナルティーが科せられることとなってしまう。

#35荒川は#62堀尾の猛攻をしのぎ3位。堀尾は自己最高位を更新し4位に

 このため、小出は12周終了時にペナルティー消化のためにピットイン。これで小出はポイント圏外へ後退し、翌周には各車繰り上がり中村、三井、荒川がトップ3という形となるが、中村は既に三井に対し2秒以上のマージンを稼いでおり、三井も荒川に1秒半ほどのギャップをつけている状況だったが、一方3番手の荒川は背後から堀尾の激しいプレッシャーにさらされる。最終コーナーでの速さに勝る堀尾が再三スリップを奪うも、荒川も必死のライン取りで防戦し、両者は毎周のように白熱した攻防を続ける。

 トップに立った中村は、そのままリードを拡大しつつ17周を走り切って、見事初優勝。中村は激しく腕を突き上げてのウイニングランで喜びを爆発させた。そして2位に甘んじた三井だが、小出がポイント圏外となったことで昨日失ったポイントリーダーの座を1日で奪い返すことに。3位には堀尾の猛攻に耐えた荒川が入り、堀尾は自己最高位を更新する4位に。5位には岩澤、そして今季初ポイント獲得となった藤原大輝が6位を手にした。

昨日初表彰台を得た中村が、翌日の第10戦で初優勝。三井、荒川が2〜3位となった
10戦9勝の圧倒的な強さでインディペンデントカップタイトルを手にし笑顔の鳥羽

 インディペンデントカップでは前述したように1周目のアクシデントが大きな影響を及ぼすこととなったが、このレースのポールシッターは齋藤真紀雄。以下、鳥羽豊、近藤善嗣、KENTARO、小嶋禎一、大阪八郎までがトップ6というグリッドであったが、スタートでポール齋藤が大きく後れをとってしまう。

 これで鳥羽を先頭に近藤、KENTARO、小嶋らが続く中、齋藤は大きくポジションを落とし、集団の中でハイポイントコーナーに向かったが、目前を走っていたSYUJIがバランスを崩しスピン、これを避けきれずに齋藤がハーフスピンしたところへ後続の大山正芳がわずかに接触しつつもすり抜けたが、さらに続いた大阪、YUGOはライン取りも運悪く避けきれず齋藤のマシンに追突することとなってしまい、ここでSYUJI、齋藤、大阪、YUGOの4台がリタイアとなってしまった。

#29小嶋は初表彰台となる2位に

 この第10戦で優勝し、齋藤が10位以下となった場合にタイトルを手中に収めることとなっていた鳥羽は、セーフティーカー明けのリスタート後も、近藤、KENTARO、小嶋らを寄せ付けず独走する。
 この鳥羽の背後には、近藤、KENTARO、小嶋、DRAGO、大山が続くが、リスタートの周に小嶋が序盤3番手につけていたKENTAROをかわし3番手に浮上。KENTAROはその後DRAGON、大山の後塵を拝するが、さらにセーフティーカー導入中の追い越しがあったとして、13周目にドライブスルーペナルティーが科せられ後退することに。

近藤は終盤3番手に後退も、これで3戦連続での表彰台獲得

 こうした後続の攻防をよそに、鳥羽は安定したペースで周回を重ねると、今季9度目のトップチェッカー。齋藤がリタイアとなったこともあり、この第10戦で早くも今季のインディペンデントカップチャンピオンを決めることとなった。
 2位には、15周目に近藤を捕らえた小嶋が入り、初表彰台を獲得。3位には3戦連続の表彰台となる近藤が入り、以下大山、DRAGON、KENTAROが4〜6位という結果となった。

齋藤のリタイアもあったが、圧倒的な強さで鳥羽が王者に。小嶋、近藤が表彰台に立った